税制の抜け穴 loophole in the tax law 2003 12 7
経済政策で、よく言われることは、
不景気の時は、政府は借金をしてでも、景気対策を実施して、
景気回復を図るべきで、
景気が回復すれば、税収が増えるので、政府の借金は減るという政策です。
この政策は、最近は、力を失っているかのように見えますが、
税制を、しっかり整備すれば、有効です。
今の税制は、鍋の底に穴が空いている税制です。
このような税制の下で、ケインズ的な経済政策を実施すると、
政府の借金が増えるだけで終わります。
まず、第一に、しっかりとした税制を整備してから、
ケインズ的な経済政策を実施すれば、有効な経済政策となります。
「赤字法人の問題」
この問題が、非常に大きいのです。
たとえば、バブル経済の時でさえ、
課税法人は、52%だったのです。
あのバブル経済の時でも、課税法人は、半分しか、なかったのです。
つまり、全法人の約半分が、課税上の赤字法人だったのです。
これは、非常に大きな構造的な問題です。
バブル経済の時は、どんな商売をしても、儲かりました。
そうすると、こんなに多くの赤字法人があるとは、おかしいのです。
この問題を解決すれば、ケインズ的な経済政策も、有効です。
要するに、鍋の底に空いた穴を修繕すべきです。
こんな穴だらけの税制だったから、景気対策は失敗したのです。